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 ある男性、友人の家のパーティに呼ばれている。酔いがきつくなったのでリビングに休みに行くと、友人の娘がいた。話を聞くと、二階で宿題をやっていたが、休憩をしに来たという。その娘が話す。わたしは将来について考えていたの。きっと、この世界はすぐに滅びるわ。街は滅んでだれも生きのこらないの。それは大人たちがなにも考えてこなかったからよ。男性はくだらないと思った。娘が考えていたのと同じことをはるか昔に考えたことがある。男性は娘のいうことをまともに受けとらなかった。それでも娘は真剣だ。男性は娘との話を切りあげてパーティへ戻っていった。  酔っているのは男性か娘かという話でした。子どもが考えることと大人が考えることはちがいますね。
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