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 ある男性、アパートの自分の部屋を自分好みにすることが趣味だ。カーテンやソファを買いそろえ、食器も銀製のこだわりのものを使っている。同じアパートにこちらはだらしない女性がいる。部屋は散らかってカーテンすらない。そんな女性と男性は夕食を共にすることがあった。この日も男性は女性の部屋へ行って、夕食を用意してあるとのメモを残した。日が暮れて女性が男性の部屋にやってくる。ふたりが男性の作った食事を食べていると、見知らぬ男が女性をたずねてきた。女性は男となれなれしく話す。男性が作った食事を自分が作ったようにふるまった。ふたりを追いだせばいいのに、男性は逆にふたりに追いだされるようにして、部屋を出た。女性の部屋へ行く。部屋に入ると、男性は床に落ちていた新聞紙を一枚一枚拾うのだった。  明確な落ちがあるわけではないですが、なんとも言えないいやな感じが残る作品です。こういう作品はなんと呼ぶのでしょうね。
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