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 ある女性、自宅アパートの部屋からものが盗まれていることに気づく。盗まれているものはハンカチやネックレスなど高価なものではない。それに女性は犯人に心当たりがある。いつか自分の部屋から出てくる人影を目撃したのだ。同じアパートに住んでいる年老いた女だった。女性は女の部屋をたずねる。さりげなく部屋からものが盗まれていることを伝える。話題に出せばもう盗まないだろう。そう考えてのことだ。いいたいことを言うと、女性は自分の部屋へ帰った。それから数日後、女性が部屋を確認していると、またハンカチがなくなっている。女性は女の部屋へ行った。ちょうど留守だったので、勝手に部屋へ入る。このアパートは古い。鍵などあってないようなものだ。女の部屋からは女性のハンカチが見つかった。そこへ思いがけず女が帰ってきた。女性は固まった。あなたが盗んだといえばいい。しかし、女性は言えなかった。ひとり暮らしの女に同情したのかもしれない。頭痛の薬をもらいに来てとごまかして自分の部屋へ引きかえした。  これもすっきりしない話でした。この話を書いた作者はもどかしくなる話を書く作風みたいですね。
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