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 ある白人家庭に子どもが帰ってくる。母親が迎える。子どもは見知らぬ友だちを連れてきた。その友だちは黒人だった。母親はその友だちを迎えいれる。食事を食べさせてやる。友だちに聞く。父親は仕事をしているのか。していると答える。力仕事でたいへんだろうと聞く。いえ、管理者をしていますと答えが返ってくる。母はなにをしているのかと聞く。母も働いていると答える。母親はさらに聞いた。兄弟はたくさんいるのでしょう。姉がひとりです。そこで母親は、わたしの古い服があるから持っていきなさいという。しかし、友だちは服は間にあっていますと断る。母親は気にいらなかった。善意であげようといっているのに。そのうち、子どもと友だちは食事を終えて、家から出ていった。母親には釈然としない思いが残った。  偏見に関する話でした。当然自分より貧しい生活をしているだろうと決めつける人間が描かれています。
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