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 ある女性、歯医者へ行くため都会行きのバスに乗る。バス停で夫と別れた。問題のある歯を放置していたため、痛みがひどい。痛み止めと睡眠薬を飲んでごまかす。バスに揺られていると、となりの席に見知らぬ男が出現する。男は痛みを我慢する女性にやさしく寄りそう。バスが都会につく。女性が歯医者へ向かう。そこでは抜歯の診断を下されただけで、設備がないからほかの医者に行くよう言われた。都会の街を歩く。その最中、バスのなかで出会った男をふたたび見かける。だが、ひとごみにまぎれて声をかけられなかった。女性は指定された歯医者で抜歯した。麻酔がまた抜けていないのか、頭がはっきりしない。医者のある建物から出ると、あの男がいた。男が手を差しだす。女性はその誘いに乗るように男の手を取った。  話を読んだだけではいまいち理解できなかったので解説を読むと、この男は悪魔だそうです。魔が差して悪魔の誘いに乗ってしまったという話でした。
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