万千湖と駿佑の日常

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 あっ、と万千湖が手を伸ばしたとき、日記が開いて床に落ちた。  お菓子の写真を見た駿佑が、ホッとしたように笑う。 「なんだ。  やっぱり、くだらないことしか……」  はは、と笑ってページをめくった駿佑が、凍りつく。  小さく写った、かなり失敗した感じのジョウビタキの写真だけがあるページを見ているようだった。  ……写真の写りが悪いのが気に入らないのだろうか、 と思ったとき、駿佑が日記のそのページを突きつけ、万千湖に叫んだ。 「なんで、ジョウビタキだーっ」 「ええっ!?」
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