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ヨシオが死んだ
私の大事なヨシオが死んだ。
それは、ヨシオがコンビニに行ってくるといって出かけた夜のことだった。
私はベッドで、半分寝ぼけながら見送った。
ところが、30分経ち40分が過ぎてもヨシオは帰ってこない。
さすがに気になって起き上がり、アパートから一番近いコンビニに向かった。
すると、アパートを出て5分余り、コンビニまでちょうど半分くらいという場所に人だかりができていた。
何だろう。
酔っ払いでも倒れてる?
それとも、子猫でも捨てられていたりとか?
あ、ヨシオもあそこにいるのかもしれない。
あいつ、騒がしいのが好きだし。
私は人垣の中に頭を突っ込んで、その先を覗き込んだ。
辺りをぼんやり照らしている街頭の下。
車が止まっていて、少し離れた薄暗い路上に人が倒れていた。
しかも、どうやら血を流している。
そして、ピクリとも動かないその人の着ている服は……見慣れたヨシオのパーカー!
暗くてよく見えなかった顔に目を凝らすと、紛れもないヨシオだった。
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