ワンナイト

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 小綺麗なホテルの部屋に入った。  彼女はさっきから部屋のあちこちを眺めまわし「へぇ」とか「ほぉ」とか感嘆の声をあげていた。  ようやく気が済んだのか、ベッドへ戻ってきて隣に座った。 「お姉さんは慣れてるっぽいですね」 「まぁね、年の功?」  なんて言ってはみたものの、じっと見つめられて目を逸らしてしまった。  あぁ、情けない。 「お風呂、広かったですよ! アメニティも充実してた。お姉さんも一緒に入ります?」 「い、いや。お先にどうぞ」 「そうですか? ではお言葉に甘えて」  るんるん♪ という感じで行ってしまった。  シャワーの音を聞きながら、ゴロンとベッドに寝転がる。  彼女の肌ならシャワーの水とかも弾いちゃうんだろうなぁと想像しながら…… 「……さん、おねえさん」  あれ? 「え、寝てた?」  目の前に彼女の、ほんのり赤い顔があった。 「その寝顔、反則ですよ」 「ごめ……わっ……」  起き上がろうと思ったら、押し倒されて一瞬で奪われた。  唇も、心も。  キスが上手すぎて、彼女もいい匂いがするし。  はっ? 「ちょっと待って、私まだシャワー浴びてない」 「大丈夫です、私匂いフェチで、お姉さんの匂い好きですから」 「やっ、そういう問題じゃなくて……って聞いてない……っはん」  結局、押し切られた。  攻められて啼かされて。  自分があんなに喘ぐなんて知らなかった。  なんで、こうなった?
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