3人が本棚に入れています
本棚に追加
日に日にレオに似てくるリヒトを見ていると、頼もしいような、何か恐ろしいことが起きそうな、座りの悪い気持ちになった。
だが、時折穏やかな表情を浮かべるようになったリヒトを見ると、トワの決心は揺らぐのだった。
このまま、何も知らない方がいいんじゃないのか。
全てを知ることが、幸せとは限らない。
ミリアなら、どうしただろう。
トワは自分の妹─リヒトの母親─の顔を思い浮かべた。
どうかこのまま、平和な日々が続きますように。
だが、トワのそんなささやかな願いが叶わぬ日が来てしまった。
最初のコメントを投稿しよう!