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東京都ギャル区・・・
東京都ギャル区ギャル道ギャルの街、に着いた林 桜子と精霊バナナ·ガールのナナ。
「着いたわね、ギヤルの聖地よ、聖地」
「う、うん」
ギヤルではなくギャルだと思う桜子は初のギャル姿、当然きたのも初めてで緊張し離されないようにナナのシャツを掴んでいた。
「12時45分か、ちょっとお昼には遅いけど食べよ」
「は、はい」
そう言って駅前店『ライオン♡ギャルそば』に入る······。
ガラガラガラッと扉を開くと、
「「いらっしゃいませ〜」」
「おっ!」
「な、なななっ!」
なにぬねの、は冗談として和風な居酒屋の雰囲気にみな店員さんはギャル、だが桜子がもっと驚いたのは全員ライオンの被り物をしていたことだった。
「なんなんですかあれは」
「ライオン」
それはそうだけどと内心で答え桜子が椅子に座るとナナも反対に座る。
「なんかすごいところですね」
「そうね、どれどれ」
小声でナナに話すもメニューを開いて2人は同じ『ギャルそば』にした。
「はぁ〜」なんかとんでもない所に来てしまったように感じていると、
「はい、お客さん」と水を置くライオン·ギャルに
「キャッ」思わずビックリ。
「これって、ネイルですか?」
「ああ、そうですよ、お客さんウチの看板読まなかった?」
「はい、すいません」
『このライオン♡ギャルそば店におきましては、ライオンにより近づくため店長および店員の方々みな、手足に長いネイルを付けて接客しております。ご了承の上お入り下さいますようお願いもうしあげます』
「――てね、ですから、ほら」
「うわ」ホラっと足を見せてきた店員はサンダルでライオンの爪のようなネイルをしている。
「パないわね、こだわりが」
「はい、私たちの店長はやると言ったらやるギャルなので」
へ〜っと感心しながら店のこだわりも聞いてメニューを待つ2人·······。
「――焼きそば、じゃなくてギャルそばも美味しかったですね」
「うん、見た目にかまけないでちゃんと料理もしっかりやってたし、また来たいわね」
お腹も満たし次に駅前を出ようとしたらナナが「ちょっと待ってて」と『ライオン♡ギャルそば』の方へと戻っていく、忘れ物だろうか。
「ふぅ、あっつ」
「夏はエアコン効いててもマジかぶりもんきついし」
さっきの店員ライオン·ギャルたちも汗水たらしていた。そこに、
「オッス、おつかれさまみんな、それっ」
「え、さっきのお客さんこれは」
「スポーツ·ドリンクよ皆で飲んで、あとここに八本バナナ置いてくわ、じゃね」
背中を見せると店員は、
「そんなわるいですよお客さん」
「じゃあ、かわりにお客さんを満足させてよね。それでお代はいらないから、チョモロハ」
笑顔で振り向き夏の暑い中の彼女たちに言葉を残しナナは去っていった。
「「チョモロハ〜ッ、またのご来店をお待ちしておりますっ!」」
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