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 瞳は、両親の反応が自分の思ったものと違うことに、戸惑いを感じた。  なんで?   なんで分かってくれないの?  もどかしく思っていると、父親が、言葉を選ぶように視線を斜め上に向けながら言った。 「あー・・・なんていうか、哲也さんは、その、昭和の男っていうのかな。言葉が悪いけど、ちょっと鈍感ていうか、そういうところがあるのかもしれないね。決して悪い人ではない、というか、本当は優しい人なんだろうけどね」  瞳が耳を疑っていると、母親が続けて言った。 「そうね・・・。それに、悦子さんにそんなことを言わせてしまうなんて、私の躾が行き届いてなかったのかもしれないわ。瞳は、わたしたちの大事な一人娘で、すっかり甘やかして育てたのは事実だから・・・」  瞳は、愕然とした。  巨大で深い穴の中に、背中から、どこまでも落ちていくような感覚に陥る。  両親との激しい温度差に落胆していると、父親が、瞳の前にすっとポチ袋を差し出した。
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