愛のキックは本気で痛い

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 ***  考えた末。  兄は近くのスポーツ用品店で、サッカーボールとスパイクを買って行ったらしい。  私がまったりパフェを食べて買い物をして家に帰る頃、写真つきのメールが来た。 『花蓮花蓮花蓮ー!一カ月早くてごめん、来月またおめでとうって言うから!って星哉にプレゼント渡したら、お尻にキック食らったんですけど!どういうこと!?お尻めっちゃ痛いよ!?』  写真は二枚。河川敷らしき場所でボールとシューズが入っているであろう袋を抱えた星哉の姿と、お尻をさすっている亞蓮の姿。二枚目を撮影したのは星哉なのだろう。 「……ばーか」  私は思わず呟いていた。 「どういうことも何も、見てわからんのかい。愛のキックは痛いもんなんだっつーの」  まったく、鈍い男である。  写真の中の星哉の頬は。まだ日も落ちていないのに――ほんのり赤く、染まっているのに。
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