アイスの日

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アイスの日

『今日アイスの日なんだって』 そう言いながらコンビニでアイスクリームを買ってくれた誠の兄貴。 誠には内緒だからなって、いたずらっぽく笑ってた。 ぼくはいつも優しいこの誠の兄貴が、大好きだった。優しくてカッコ良くて。 誠と喧嘩して泣いてた僕を、アイスクリームで慰めてくれた。 五年後にその兄貴に失恋して、泣いてた僕を慰めてくれたのは、誠だった。 甘いアイスクリームではなくて、甘いキスで。 【了】
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