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深呼吸をし、部屋へと入る。
薄暗い部屋の中、私を呼び出した人はポツンと立っていた。
「アルカリちゃん、おはよう」
私は軽くお辞儀をする。
「ほら、こっちにおいで」
言われるがままに私はゆっくりと近づく。
目の前まで近づくと、その人は私の前髪をそっと持ち上げる。
わざと長く伸ばしている前髪、視界が遮られることで守られている様な気がした。
クリアになった視界、目の前に立つ人と目が合う。
「いつ見ても綺麗だ」
そう笑うと、そっと前髪を離す。
「さぁ、今日も始めようか。大丈夫、怖くないからね」
と服のボタンに手がかかる。
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