Prologue

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「あー……、聞こえるかな? 2人ともおはよう」 部屋のスピーカーから、男の声が聞こえる。 「今日はとても天気がいいから、散歩に行こう。  太陽の光を浴びるのは大事なことだからね」 男は僕たちの反応など気にせず、話を進める。 「そうだ、アルカリちゃんはこれが終わったらRoom9まで来てね」 “Room9“の言葉を聞いた女の子はさらに隅で小さくなる。 「さぁ、今日も頑張ろうね」 *ブツンッ と音が途切れ、白衣を着た人間が部屋に入ってくる。 「大丈夫、怖くないよ」 その言葉と同時に、男は僕の腹部に注射器を刺す。
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