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陽の暖かさで少し眠たくなってきた頃
*ピピッ
と扉のセキュリティが解除される音に、目を開く。
扉の方を見ると、そこには青髪の女の子が立っていた。
大樹のもとまでくると、女の子は少し距離を開けて腰を下ろす。
「暖かい…ね。」
「うん、眠くなる心地良さだね。」
少しの沈黙の後、青髪の少女は口を開く。
「アカツキ」
この言葉に、僕は少女を見つめる。
「名前、呼んで欲しい。」
「…アオイ」
長く伸びた前髪の隙間から見える、アオイの澄んだ瞳が僕を捉える。
「名前、呼んで欲しかったんでしょ。」
と僕は顔を逸らす。
「うん、私達だけの呼び名だから。」
とアオイは嬉しそうに微笑んだ。
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