十九 公開処刑

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 そう考えた三島の脳裏に考えが浮んだ。  被疑者は、警察権力を持つ者の組織犯罪暴露目的で、被害者たちを公開処刑したのだ!  被疑者は死刑に賛同している。執行方法は残忍な公開処刑だ・・・。 「安藤は狩りの経験があるのか?」 「ありませんが見た事はあります。  栃木の母の実家の祖父に連れられて猪狩りに行きました。危険だと言われてワンボックスカーの中から、母とともに双眼鏡で見てました。  祖父は仲間とともに、突進してきた猪を一発で仕留めました。  見ていて、興奮しました」 「その時の感想は?」 「猪は何人も人を襲って怪我を負わせてました。害獣なので仕方ないと思いました。  その夜は猪鍋でした。躊躇しましたが、食べました・・・。  うまかったのを覚えてます・・・」 「そうか・・・」  害獣駆除は公開処刑と捕食だ。この安藤も、害獣駆除に賛同する意識と精神を持っている。今回の斬殺事件の被疑者の可能性は否めない・・・。  他に誰が被疑者だろう・・・。
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