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東条課長の説明が終った。
「君たちは全員同期で、役職階級も同じだ。
他の二人にも、各署の署長を通じて私に報告をするよう話しておく」
「大森署と城東署の署長は信用できるのか?」
三島はつっけんどんにそう言った。
三島の言葉に、署長が、やれやれ、という顔をしている。
「厳選の結果だ。署長たちは、そちら四ッ谷署の藤原邦夫署長と同期だ。信頼できる。
疑問なら、藤原署長に訊いてみろ」
東条肇課長がそう言うと、署長が言った。
「三島の言葉使いが悪くて済みません、東条課長」
「気にするな。大森署と城東署の署長について説明してやれ。
かつての君たちのように動いてもらうんだ。二人の署長にもそう通達しておく。
日常業務の合間に情報収集して極秘裏に動け。敬語は使わなくていい。
各部署の極秘ファイルのアクセスコードは私の『********』を使え。
今までの情報を把握して、事態を分析しろ。
その後、事件を推測して解決してくれ。
とりあえずは同期会を開け。
質問はあるか?」
「ありません」と三島。
「では、署長を通じて報告しろ」
「三人とも報告をするのか?」
と三島はぞんざいに言った。
「そうだ。その方がまちがいがないだろう?」東条課長。
「わかった。今夜は同期会を開く」
「署長。三島。よろしく頼む」
「わかりました」
東条肇課長との電話が切れた。
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