十三 特命

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 東条課長の説明が終った。 「君たちは全員同期で、役職階級も同じだ。  他の二人にも、各署の署長を通じて私に報告をするよう話しておく」 「大森署と城東署の署長は信用できるのか?」  三島はつっけんどんにそう言った。  三島の言葉に、署長が、やれやれ、という顔をしている。 「厳選の結果だ。署長たちは、そちら四ッ谷署の藤原邦夫署長と同期だ。信頼できる。  疑問なら、藤原署長に訊いてみろ」  東条肇課長がそう言うと、署長が言った。 「三島の言葉使いが悪くて済みません、東条課長」 「気にするな。大森署と城東署の署長について説明してやれ。  かつての君たちのように動いてもらうんだ。二人の署長にもそう通達しておく。  日常業務の合間に情報収集して極秘裏に動け。敬語は使わなくていい。  各部署の極秘ファイルのアクセスコードは私の『********』を使え。  今までの情報を把握して、事態を分析しろ。  その後、事件を推測して解決してくれ。  とりあえずは同期会を開け。  質問はあるか?」 「ありません」と三島。 「では、署長を通じて報告しろ」 「三人とも報告をするのか?」  と三島はぞんざいに言った。 「そうだ。その方がまちがいがないだろう?」東条課長。 「わかった。今夜は同期会を開く」 「署長。三島。よろしく頼む」 「わかりました」  東条肇課長との電話が切れた。
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