十八 盗撮

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 列車が四ッ谷駅に着いた。三島と安藤刑事は男を列車から降ろして、丸ノ内線四ツ谷駅交番へ連行した。  交番で、三島は男に、盗撮現場を撮したスマホの証拠画像を示した、 「すみません。出来心で・・」  男の態度はしおらしい。 「衝動的な犯行だと言うのか?」 「はい」  男の目が泳いでいる。しおらしさは不自然だ。 「衝動的に盗撮の機具をセットしたと言うのか?」  三島は男を睨んだ。 「はい」 「そういうのは衝動的とは言わない・・・」  三島は机の上にある、男の靴に仕込まれた小型カメラと、ズボンの中に配線されていた導線と、ポケットにあった動画のレコーダーを示した。 「・・・計画的と言う。悪質な犯行だ。それなりの罪状を覚悟するんだな。  それと、お前の盗撮場面と逮捕場面はネットにアップされたぞ。  今後は、社会的制裁を受けるだろう・・・」  三島がそう言うと男の目つきが威圧的になった。 「肖像権の侵害だぞ!人権侵害だぞ!訴えてやる!」  言葉使いも変わっている。これがこの男の本来の姿だろう・・・。 「このスマホの画像が犯罪現場の証拠だ。不満なら、地下鉄の乗客と検事と裁判官に言うんだな。  署に連行してくれ」  三島は四ツ谷駅交番の巡査に、四谷警察署からパトカーをまわして、被疑者を四谷警察署へ連行するように指示した。
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