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告白されたときはやっぱりすげえ嬉しかった。彼女ができるなんて人生で初めてだったし、それに、俺のまわりにはコミュニケーション力の高い佐藤やイケメンの大路、彼女持ちとはいえ女子に紳士的な鈴木がいる。そんな中であえて俺を選んでくれたなんて奇跡じゃんって思う。
たった一ヶ月だったけれど楽しい日々だった。明日もどうせ学校で会えるのに寝落ちするまでずっと通話をつないでいたり、まわりに冷やかされて恥ずかしい思いをしながら一緒に帰ったり。彼女といるときはずっと心がふわふわしていて、ああ恋してるなって感じがした。
「はぁ……」
ゴミ処理場の煙突が煙を吐きだすたびに、俺の口からも恋の燃えかすがため息となって消えていく。
失恋、しつれん、ああ、シツレン……。
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