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しかし、私の股の間にはもう一人の男──岡本がいた。
「ああ……凄いです。天野さんが弄れば弄るほど、ショーツのこの部分が滲んできていますよ」
岡本 聡司は長い指でぬかるんでいる部分を優しく押す。
「あああっ」
私は堪らず仰け反り、岡本の腕を膝で挟んでしまう。岡本の顔を見ると白い頬から目尻にかけてほんのり朱色に染まっていた。サラリとした黒髪が黒縁眼鏡のフレームの上に落ちた。
それから岡本は長い指でぬかるんで染みが出来ている部分の少し上で、ぷっくり膨らんでいる芽をショーツの上から撫ではじめた。
「ああっあっあっ」
痛くない様に優しく円を描いて動く。私はますますショーツに染みをつくっていく。
「布団の上っていいですね。ベッド特有のギシギシ煩い音がしないし」
黒縁眼鏡の向こうで切れ長の瞳が嬉しそうに弧を描いた。
「あっそんなに擦られたら!!!」
堪らず私は小声で叫び背中を反らせた。
二人の局地的な愛撫から逃れられない。岡本も天野も、少し物足りないと感じた途端激しく舌で、指で、擦ってくる。
緩急をつけて乳首を舐られ、敏感な花芯を優しく撫でられると、お腹の奥で熱くなった熱がゆっくりと体液に変わって流れ出てくる。
「わぁ~ショーツが透けるぐらい染みが広がってきました。ああ……もしかして」
「あーそうかそうか。同時に弄られるの好きなんだ?」
天野と岡本が笑って低い声で呟く。二人共無駄に良い声なのだから。
強く弄られた瞬間、私は体がフワリと浮いた感覚に陥る。
「イッくぅ!」
二人に体を弄られてから二分程であっけなく達してしまった。
私の名前は倉田 涼音。三十一歳、仕事漬けの女。下着会社の企画部所属で一つのチームを任されているリーダーだ。仕事が楽しくて仕方ない時期なのもあり、男性に全く縁がない。大学時代に付き合った彼氏以降、気がつけば誰ともお付き合いしないまま三十歳を超えてしまった。
お付き合いがなくても抱かれる事はあるでしょ? って
例えば、酔っ払って前後不覚になり一夜を共にするとか? って
それがないんだなーこれが。
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