7人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
始まりの可愛い
私はヴィア。
本編で語られることは無いけど、本名はオリヴィア。
この物語だけの秘密。
遠いところからやって来た、ちょっとちゃーむな女の子。
いや、違う。
自称女神を名乗る不審者に送られて、ヤックルを屠れと命令されて、成功報酬は行く方しれずのママとパパと一緒に生活できるようにしてやると言うので……ほかに選択肢もなく……有無を言わさずに送り込まれて仕方がないから……殺ってやった。
まあ、あんなボンクra……
未訓練の一般歩兵など襲るるに足らずと、必殺の魔法をぶち込んだところ、苦し紛れに私の帰還分の全エネルギーを封した宝珠を奪い取った上に、あの世に持ち去り、消え去った。
まさかの事態……
仕方なくなく、この世界で私は暮らしているのだが、そもそも、この世界の事は、子供のころから読んでいた愛読書にそっくりで……なんだろう……結構楽しい。
だから、ボンク……ヤックルと一緒に生活しながら、この世界を満喫中なの。
でも、私はこの世界の”可愛い”が理解できない。
可愛いってなに?
パート先の先輩姐さん、斎藤さんに聞いたら、
「それは、困ったときのおまじないやよ」
と、わかったような分からないような返しをされた。
ヤックルに聞くと、
「君のことだよ、ヴィアさん!」
あ~ハイハイ。
自信たっぷりのただのイケメンがイケメン調で答えてきた。
きっと悪い意味じゃない事はわかるけど、言われると嬉しくなるけどそれが何なのかわからない。
私の可愛いを理解する旅、
私の周りの人たちが私に可愛いを教えてくれるハートフルな物語の……始まりよ?
最初のコメントを投稿しよう!