動物園、再び

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動物園、再び

「真由ー?準備できたー?行こーぞよ!行こうぞよ!」  動物園に行く日の日曜日。  姉の家に到着し玄関の段差に座って真由を待っていると、燈子の方が張り切ってるね、と姉に笑われた。 「カメラ買ったんだ」  姉は私の首にぶら下がる一眼レフカメラに気づき意外そうな顔をした。 「ううん、これお祖父ちゃんに借りたの。今日いっぱい撮ろうと思って」 「へぇ。すごい力の入れようだね」 「真由のこともいっぱい撮るつもりだから現像したらあげるね」  すごく姪っ子想いの良い叔母みたいに話すが、私の真の目的はやはり京介お兄さんだ。  カピバラベイビー達を眺めるあの眼差し、柔らかい毛並みを撫でるエロさ際立つあの手、屈んだ時に浮き彫りになるあの背中の逞しさ。  あれらはスマホのカメラではなく、撮影することを目的とした特化型のカメラを使わなければと思い、久しぶりに祖父の家を訪ね貸していただいたのだ。  天気も前回同様、絶好の撮影日和である。 「お姉ちゃん!準備できたあー!いこー!」  麦わら帽子を被った真由がパタパタと廊下を走って来たので私も素早く立ち上がる。  真由のプヨプヨモチモチ揉み心地最高の可愛らしい手を握り、姉と圭吾さんに手を振った。 「じゃあ、行ってきます」 「ママパパ、バイバイ!」 「行ってらっしゃい~」
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