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次に目を開けた時、そこには初めて見る白い天井と、初めて見る日の光を透かしたグレーのカーテン。
室外からはチュンチュンと小鳥の鳴き声が聞こえてきた。
あれぇ、ここはどこだろう。
ぼんやり考えているうちに昨晩の記憶がうすらうすらと蘇ってくる。
そうだ。
確か京介お兄さんとサシ飲みイベントをしてたんだ。
…それから…どうやって帰ったんだっけ…。思い出せない。そもそも家に帰ってないだろう。ここ知らない部屋だし…。
あ!あ!?あーっ!?
ま、まさかここは京介お兄さんの自宅!?
お、お持ち帰り!?
ガバリと起き上がると、そこは恐らく男性が住んでいそうな寝室だった。
私が乗っている紺色のシーツを被ったシングルベッドとタンスと図鑑などの書物が並んだ本棚以外何もなく、よく整理整頓されたシンプルな部屋。
ここが…京介お兄さんの寝室…?
ここで私は昨晩京介お兄さんに……と動揺しながら自分の姿を確認したが、しっかりと昨晩着ていた衣服を身に着けていた。
白いブラウスはボタンがきちんと留められていて、グレーのパンツもきちんとチャックされている。
これは…何もなかったのか、何かあった後にきちんと着せられたのか…。
よってけ飲兵衛で飲んだ時のことは覚えているが、ある時を境にピタリと記憶が消えてしまっているので、致したのか致してないのか、大事なことがまるでわからない。
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