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「…ぁ…は、ぁ…ッ……」
「……ん…ッ!」
抱えていた涼の足を下ろすのと同時に涼の中からペニスを抜き出し、荒い呼吸を繰り返している涼の隣に体を横たえた。
「――…リョウ…」
強い快感に腰を痺れさせながら、うっとりとした声色で呼びかけると、止めどなく流れる汗でしっとりと髪を濡らした涼が顔を動かし浩太の方を見る。
「…ん」
キスして、と言わなくても浩太の望みを叶えてくれる涼と重ねた唇を離すと、浩太はあまりの至福感からくすくすと笑い出す。
「なに、笑ってンだよ」
「だって…」
「お前、してる最中いつもとベツジンっぽかったぞ!」
全力でセックスしたとは思えない勢いで体を起こした涼は、うつ伏せでまどろんでいるようにも見える浩太を睨みつける。
「だって、リョウが」
「あン?」
「あんまり、可愛かったから」
「!」
「いつもあのくらい素直だったらいいのにな」
「ばッ…! オ、オレはいっつも素直だろ~がッ!」
何だか恥ずかしいことを言われている気がしてがなるように言うが、涼とすることができて満ち足りてしまったのか、いつもの穏やかな雰囲気を纏いうっとりとしている浩太を見ているうちに毒気を抜かれ、呆れたようなため息を吐く。
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