episode.4

1/1
前へ
/8ページ
次へ

episode.4

「琥珀ー!」 教室で親友の絵央(えお)と話していると、拓哉が話しかけてきた。 「拓哉!どしたの?」 「あのさ、土曜日、どこで遊ぶ?」 「あー、私はどこでもいいよ。拓哉が好きなとこで。」 「じゃあ、水族館とかどうかな?」 「わぁっ!素敵!うん、水族館がいい!」 「じゃ、決まりね。土曜、楽しみにしてるよ。」 「わ、私も...!」 「ばいばい!」 「じゃあねー。」 「もぉ、こはったら顔赤すぎ。」 「ごめん、緊張しちゃって...」 「いいなー、水族館デートかぁ。」 「なら、えおちーも千尋と行ってくればいいじゃん。」 「えっ!?」 「私が言っとくから。」 「むっ無理だよぉ...。話すのでさえままならないのに...」 「でも、ちょっとはえおちーの事、意識するでしょ。」 「そ、そぉかなぁ...」 「まぁ、言ってみるね!」 「ありがとう、こは。」 「お安い御用だよっ!」 −家− ガチャン 「千尋ー?もう帰ってる?」 すると、リビングのドアが開いた。 「帰ってるよ、何、琥珀。」 「あのさ、今週の土曜にさ、えおちーと遊んでくれない?」 「絵央と?」 「うん、絵央が千尋と一緒に遊びたいって、、」 「無理、行かないよ。俺。」 「なんで?」 「だって、拓哉と琥珀の一緒に行くって言ったじゃん。」 「それはっ!「2人」でだから無理って言ったじゃん!」 「なんなら、絵央も一緒に遊べばいいのに。そしたら、俺も絵央と遊ぶけど。」 「っ...。えおちーのため...。わ、分かったよ!そんなに行きたいなら、来ればいいじゃん!ただし!えおちーも一緒にね。」 「分かった、てか、なんで絵央?」 「それはっ、えおちーも行きたいって、、」 「ふぅん。」 「とにかく!えおちーと離れないでね!」 「別にいいけどさ、本当は俺、琥珀と一緒にいたいんだけど。」 「はぁ!?何いってんの。」 「いや、ほんとだし。まぁ、信じないなら別にいいけど。」 「じゃあ、今週の土曜だからね!」 「うん。」
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加