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episode.7
−絵央side−
「千尋くん...、ちょっとは私の事考えてくれてるかな...?」
琥珀の親友・絵央は一緒にいる、千尋の親友・海にそういった。
「さぁな。てか、何で俺に声かけたんですか?」
「だって、千尋くんのそばにいたの覚えてるから。」
「どんだけ千尋のこと好きなんですか?逆に嫌われますよ。」
「そうかな...。ね、海くんは私に協力してくれるよね?」
そう絵央は言い、海の手を握る。
しかし、海はその手を離し絵央にこう言う。
「すみませんが、先輩に協力はできません。」
「どうして?」
「俺と協力して、千尋と仲良くしようとかそんなの「先輩の努力」じゃないですよね。」
「海くんと協力して、千尋くんと仲良くするのの、何が悪いの?」
「言っときますけど、千尋は「努力しない人間」が一番キライですよ。」
「...え?」
「じゃ、そういう事で。さようなら。」
「ちょ、待って...!」
「あなたは多分、千尋とは付き合えませんよ。」
「...」
ガチャ
一人、部屋に残った絵央は独り言のように言う。
「千尋くんは...、私のことが好きなのよ...」
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