新しい想いをここに

　泣いても意味のないのに泣き続ける自分が嫌になった私は気づいた。

「もう、好きじゃない」

　多分もっと前からそうだった。
　縋りついていたのは自分が役立たずだと認めたくない意地だった。
　でも、ここまでないがしろにされると、もう、どうでもよかった。

　私は失った。

　恋を。
　思いを。
　愛を。

　……いや。

　愛、どころか。

　……生きる気力さえも、見失った。