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 極めて間近で自分を映すエドの目の、強い白い光に真っ向正面から晒される。 心の内がすっかりと透かされ、暴かれていくかのように感じられた。  大座の、シリウスの光によって――。  改めて、エドに「犬みたいだな」と言う気がさらさらなくなってしまった。 今さらな心持ちになった。  その代わりに、後藤はボソッとつぶやく。 「キス、好きだよな」  微妙な出来映えの回文を披露するかのようで、何ともきまりが悪い。 目を、視線を逸らした上にうつむきがちな後藤とはまるっきり対照的だった。  エドは『明朗快活』という言葉そのままに答える。 「はい。私は直さんにキスをするのが大好きです」 「・・・・・・」  どこまでもいってもエドは真っすぐだ。 後藤を見つめる目も、伝えてくる言葉も、――何もかも。  その後に続くだろうエドの言葉が、後藤には予め分かっていた。 ひと眠りする前に告げられたアレに決まっている。  一拍置いて、エドが言った。 「だから、直さんも」  案の定、その通りだった。 至極当然、当たり前過ぎるくらいにドンピシャリに大当たりをした後藤は大笑いを堪え切れなかった。 「な、直さん⁉」
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