2人が本棚に入れています
本棚に追加
その後、再就職、結婚し子供が出来た。
正直、母がいないというのは不安で、この頃から母がいない寂しさを痛感した。
知りたいことや不安なことがあれば雑誌を買ってネットで調べまくった。
何しろ就職で県外に出て間もなかったし、友達はまだ未婚だったから。
頼れる人が身近にいない中初めての子育てに悪戦苦闘しながら私はちゃんと母親になれているか、いつも不安で。この子にとっていい母親になりたいと思ってきた。
自分の母親の記憶を必死に思い出して、母はこうしてた。
こういう時、母だったらどうしただろう。
こんな風に母としてみたかった。
と必死だったのだと思う、理想の母親になりたくて。下の子達も生まれ子育てに奮闘した。
そうしているうちに、旦那に飽きられた。
浮気され、私名義の借金も作られ、しまいに肉体関係を拒んだだけで責められた。
その頃、私がまともにご飯を食べるのは三日に一度。生まれてすぐの子は母乳でなんとかなったけど。上の子供達にはコンビニの廃棄弁当を食べさせるしかなくて、それでも食べられないおかずがあると娘は残すしかなくて。
「お母さん、お腹空いた」
この言葉に、私は決意した。
遅すぎる決断だと思いながら、幼い子供達と家を飛び出した。
最初のコメントを投稿しよう!