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俺も、ここで誓う。兄であるアーサーと自分自身の心に。
必ずミスティ・オルランドという女性を守ると。
「スウェン騎士。あなたの覚悟はよく分かりました。その誓い、いつかミスティにも聞かせてあげて下さい」
「はい、必ず」
頼みましたよ、とアーサーが俺の肩をたたく。
その重みをしっかりと受け止めた。
兄から俺へ、目には見えない、だが確かに大切な『決意』が託された。
そんな気がした。
それから俺たちは少し言葉を交わすと、それぞれの別の帰路につく。
騎士寮に帰る間、俺の頭の中を占めるのは、やっぱりミスティのことだった。
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