あの場所で

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あの場所で

11月9日 「あっ」 夜9時。昨日と同じ時間。昨日と同じ場所に来た。彼はもうベンチに座っていて、星空を見ていた。 「ユ、ユウ、、、ユウさん!」 流石に呼び捨ては馴れ馴れしかったから慌てて訂正した。 「あ、凛ちゃん。こんばんは」 今日は昨日の淡い青のパジャマじゃなくて黄色のチェックのシャツにジーンズ姿だった。なんとも、育ちが良さそうな感じのきっちりした服装で、そんな姿にもきゅんとした。 「どうしたの。顔少し赤いよ。熱とかないよね。大丈夫?」 「いや、全然全然!元気!大丈夫!」 慌てて答える。 「ふーん。ならよかったよ。あ、あとさ凛ちゃんって高1でしょ?僕もだからユウって呼び捨てでいいよ」 「あ、はい。…ん?なんで私が高1って知ってるんですか?」 「え、ああ、勘...かな。見た目とか高1っぽくて当てずっぽうで言ったら。え、あってるよね?」 「まあ、あってますけど」 当てずっぽうで、、、か。 「あ、もう戻らないと。」 彼がそう言った。 「え?もう?早くないですか?そんなに親厳しいんですね」 「…うん。まあ、厳しいかな。じゃあばいばい。」 「また…。」 彼は不思議だ。言葉の一つ一つがなんというか。
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