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その穴を埋めようと、素敵な恋人をつくった。
恋人は、穴に入ってくれたけれど、やっぱり、ぴったりとは、はまらない。
ぼくは、もっとさみしくなる。
きっと、ぼくが、死ぬ時、可愛い可愛い、おおぜいの孫や、ひ孫がいたって、
ぼくは、きっとさみしいままだ。
ぼくが死んで、みんなが、ながす涙でだって、その穴は、埋まらない。
きっと、その穴は、ぼくがぼくである証拠なんだなあ。
おわり
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