あなたは誰も傷つけない
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――生まれて初めて"森の妖精"を見た。 羽ばたく度に蒼のような、翠のような、あるいは朱のような――数多な輝きを放ち、その余韻の欠片は霧散するその瞬間まで色彩を変え続ける。 そんな美しさにレイは目を見開き、一方で体を震わせたのは、森の妖精にはよからぬ逸話がつきまとっているからだ。 ――森の妖精は魔獣を呼ぶ。
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