あなたは誰も傷つけない

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 夜の帳も降りようかという時間帯であるにも関わらず、レイが鞄一つで村を出たのは、一刻も早く間違いを正さねばという思いが強かったから。    便りに記された期日は明日。朝から村を発っていたら都に到着するのは夕刻になってしまう。    それでは遅いと判断した。    ただし夜の街道は決して安全ではない。ゴロツキの姿があり、それを避けるためにレイは森に入ったものの、土地勘にも疎いこともあり、すぐに道に迷い、彷徨うこととなった。
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