デート

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デート

待ちに待ったデートの日!! 今はお洒落なカフェで先輩を待ってる。 雪華と相談してコーデを決めた! これで先輩をオトす! 春らしい花柄のワンピースに ふわふわのジャンパー。 靴はリボンのついたピンクのヒール。 バッグはヒールと同じ色で可愛い。 髪型は雪華に編み込みをしてもらったんだ。 似合ってるといいけど〜。 「よっ」 その声に勢いよく振り向くと 先輩が片手をあげていた。 「先輩っ、コンニチハ」 カタコトになっちゃった。 「ぷっ、ロボットみたいだ」 先輩が吹き出す。 そしてわたしの服装を見ると 「可愛いね」と微笑んだ。 「なっ…」 ときめくわたしに先輩は悪魔の笑みを浮かべた。 「今、キュンとしたでしょ」 「し、してませんよ!!」 「じゃ行こうか」 先輩がわたしの手を引く。 「は、はいっ」 ドギマギしながらわたしは頷いた。 「ぎゃぁぁぁぁぁっ! うわぁーっせんぱぁぁーいっっ」 先輩に遊園地に行こうと言われ、 今、ディスティニーランドに来ている わたしはジェットコースターに乗っていた。 先輩が乗りたいと言うから乗ってみたら 予想以上に怖い!!!! ジェットコースターが速度を上げるたび、 わたしの悲鳴が空をつんざく。 「ふふっ」 先輩の笑い声が漏れ、わたしは先輩を睨む。 「先輩のいじわるーーーっ!!!」 ジェットコースターから降りたわたしは 放心状態で突っ立っていた。 「こ、怖かった。死ぬかと思った……」 「さくらの面白い顔見れて俺は満足だよ〜」 ニコニコしている先輩。 「鬼畜、意地悪、鬼っ!」 わたしはムッとしながら言う。 「まぁまぁ、そんな怒んなって〜せっかく ディスティニー来たんだし楽しもうよ」 先輩がにっこり笑う。 「誰のせいだと思ってるんですかー。最初から そのつもりです!」 わたしは 「次、行きましょう!」 とお化け屋敷を指差した。
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