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エピソード2
先生にじっと見つめられてドキドキする。というか、朝から先生に弄られて、すでに感じてしまっている。
「あの…。」
「ん?」
「覗く感じでお願いできますか?」
「そっか。わかった。」
先生はパソコンの陰に隠れてくれた。
《さて、どうやって始めるのかな?》
私は、先生と向かい合う格好でソファに座り、目を閉じて頭の中でイメージした。
<一人で部屋に居る。一人エッチがしたくなったので、ブラを外し、上半身をシャツ1枚にして、シャツの上から胸を包み込み、先端を親指の先で擦りながら誰かに揉まれているかのように揉みしだいた。>
「はぁ〜ぅん。ああ…。」
<ふと、気づくと、少し開いた窓から男が見ている。いつから見ているのだろうそんなことどうでも良いほど気持ちよくなっていた。シャツの中に手を入れ、男には見えないように直接胸を弄った。そのうち下半身が熱くなってきたので片手をスカートの中へ入れ、今度は男からも見えるように、足を少し開いて、下着の上から溝をなぞり、クリトリスを指で押しながら摩る。>
「あん…あ…ん…。」
下着の中へ手を入れ、溢れる蜜を溝を行ったり来たりしながらクリトリスにも塗り広げた。大きく股を開き、下着の中で動く指がクチュクチュと音を響かせる。男の荒い息遣いが聞こえる。薄眼を開けると男と目が合った。シャツを捲り上げ胸を露わにし胸の先端を弄りながらクリトリスも弄った。
「ぁあ…ん…あん…はぁ…はぁ…あ…んん…あ…。」
《なかなかやるじゃん。ここまでやるとは。久々に興奮する。》
「んん…あぁ!」
《フィニッシュしたかな?》
「先生。」
「ん?」
「いっちゃいました。」
「そおみたいだね。」
「もう、良いですか?」
「うん。ありがと。」
先生はすぐにパソコンのキーを弾き始めた。私はブラを着けて部屋を出た。ショーツが愛液で冷たい。
<次から下着の替えを持って来よう。>
そう心に誓った。
数週間が過ぎた。最近の先生は、うちの連載と本の執筆に追われてる感じで食事の時以外は書斎に篭ってる。たまに縁側に座って何か考えてる…そんな先生を見つめていると…
「何?」
「あ…いえ…。」
「こっち…おいで…。」
そう言って自分の隣をポンポンと軽く叩いた。先生の隣に座り先生と同じ方向を見ると、何処までも続く澄んだ空に吸い込まれそうだった。
《なんだ?…俺って、こんなに人を近づけるタイプだったか?こいつが特別なのか?…特別なはずは無い…俺の特別は…昔も今も1人だけだ…。》
「空が…綺麗…。」
「だな…。」
「先生は、どうして官能小説家になろうと思ったんですか?」
「質問には答えない。」
「そうでした。すみません。」
「お前は何で編集社に就職したんだ?」
「うーん。私は言葉を紡ぐ人が好きなんです。ジャンルを問わず様々な言葉を紡いで読み手に伝える。そこに読み手の感情もプラスされて作品が完成する。そういう事ができる人の側で仕事をしたいと思ったんです。」
「自分でそれをやろうと思わなかったのか?」
「そんな…できてたらやってます…。普段ですら自分の気持ちを上手く伝えられなくて…困ってるのに。」
「頭悪いーな。」
<なんと!直球な!かわせない…笑>
ジリリリ♫ジリリリ♫
「先生電話鳴ってます。」
「あー忘れてた。」
<画面を見て電話の相手がわかったのか?呟いた。>
「はい。わかりました。今から行きます。」
「お出かけですか?」
「うん。パーティ用のスーツを買いに行く予定にしてたのをすっかり忘れてた。お前も準備しろ!」
「え?はい。」
私は先生の高級車の運転席に乗ってみた。
「お前…運転大丈夫なの?」
「大丈夫です!任せてください!」
車内に緊迫した空気が流れる。一言も発しない先生。
「もう無理!次の信号止まったら、同時に車から出てチェンジするぞ!」
「え?」
「1…2…3…ゴー!」
ガチャ…バタン…
はぁはぁはぁ…。
「シートベルトしろ。」
「はい…。」
何だか面白くて笑いがこみ上げてきた。
「何がおかしい?」
「だって…先生の焦ってる顔が…笑。」
「当たり前!何でも無いとこでブレーキ踏むし、車線変更も危ないし…。」
「すみません…。」
「お前は黙って俺の隣に座ってろ!」
「はい…。」
先生の一言が凄く嬉しかった。黙って俺の隣に座ってろ…ヤバイ…。
「いらっしゃいませ。お待ちしておりました。」
私たちはVIPルームってとこですか?すごく広い更衣室的な?シャンパンも出たり?…とにかく特別なお客様専用の部屋へ案内された…。
「俺、こういうの苦手…。」
ボソッと呟く先生…。
「せっかくのシャンパン飲みましょう!」
「は?」
「え?」
「バーカ。運転手ですけど?」
「あ…すみません…。」
《マジでアホか?笑。でも1人でこの部屋に居るよりマシかも?》
たくさんのスーツが…靴が…シャツが…ネクタイが…ハンガーにかけられて運ばれてきた。
「こ…この中から選ぶんですか?」
「うん…。」
「あ、俺ら2人で選ぶから出てもらってて良いですか?」
「かしこまりました。お決まりになられましたらお声かけ下さい。」
店員さんは出て行った。
「さ!選ぶか?」
「はい。」
「これどう?」
「うーん。パーティにしては軽すぎです!」
「そか…んじゃこれは?」
「先生…顔が…笑。嫌だけど着てるって顔してます…笑。」
「わかる?笑」
「はい…笑。」
「んじゃ~これ!」
「お!今までの中で一番良いかも!」
「よし!これで決まり!」
「他は着ないんですか?」
「もう疲れた…。」
ソファにどかっと座って天井を見てる。私はどうして良いのか?わからず散らかったスーツをハンガーに戻していた。
「そんなことしなくて良いから…ここ…来いよ。」
また、先生の隣をポンポンと軽く叩いてる。
《嬉しそうにニコニコして隣に座るんだ。》
「お前犬みたいだな…笑。呼んだら尻尾振って来る…笑。」
「ここにあるお菓子食べても良いですか?」
「良いよ。食べたら帰るぞ。」
「はい。」
お皿に盛ってあるクッキーやらチョコを一つ一つ食べた。
<どれも美味しい!>
「はぁ~。」
<ん?ため息?>
「先生お疲れですね。」
「こっち向いてみ…。」
「ん?」
《なんでこうも食べカスを付けるかな…子供か!》
ドキドキした。私の唇を見つめながら先生が親指で唇をなぞってる。
《あーもー全部取りきれねー!キスでもしてみっかな…この犬は吠えるかな?》
「あーもーめんどくせ…。ちょっとジッとしてろよ。」
「はい…。」
<先生の顔が…。>
ぺろん
ちゅ…ん…ちゅ…
<舌が…先生の舌が…私の唇を舐めてる。私、先生と…キスしてる?…とろける~。>
《抵抗しねーのかよ!笑。つか、やわらけ~久々に女とキスした。いや、こいつは性別女だけど俺の前でのこいつ…やらしいけど…今俺の前にいる女は…女じゃない。認めない。》
ちゅ…ちゅぱ…
「はい。取れた。」
「へ?」
「へ?じゃねーし。顔が溶けてんぞ!笑。いつんなったら食べカス付けずに食べれるようになるんだよ!」
「あ…そういうことか…。」
「なに?俺が惚れたとでも思った?」
「あ…いえ…そんな…ことは…。」
「お前みたいな女に興味ねーよ。」
「そうですよね?アハハハ…笑。」
「帰るぞ。」
「はい。このお菓子貰って帰っても良いですか?」
「いいよ…笑。」
先生の運転で帰宅。ちょうど荷物が届いていたので先生の代わりに対応して受け取った。
「先生、荷物が届きました。」
「あ〜書斎の方に置いといて。」
<20センチ四方の小さな箱…なんだろ?>
「はい。」
先生は着替えて書斎に入って行った。
<さてと!掃除でもしようかな…。>
音がする掃除機は使えないのでクイック◯ワイパーで掃除する。掃除が終わればコーヒーを淹れて先生のところへ…。
ブーブーブー
携帯のバイブが作動した。
<誰だろ?>
チョコ…頑張ってるか?
チョコの代わりに新人が入った
今夜、歓迎会する
仕事の引き継ぎがてら
来ないか?
編集長からだった。
先生に確認してみます!
残業無ければ行けます!
コンコン
「はい。」
「コーヒーです。」
「ちょうど良かった。話がある。」
「私もです。」
「なに?」
「私の代わりに新人が入ったみたいで。その子の歓迎会をするから引き継ぎがてら来ないか?って誘われたんです。残業が無ければ行ってもいいですか?」
《なーんだ。晩飯でも一緒にって思ってたんだけど…仕方ねーな。》
「うん、いいよ。時間みて適当に帰って良いから。」
「ありがとうございます。あ…先生の話って…?」
「あ〜俺のは明日で良いよ。ちょっと、また協力して欲しい事があっただけだから…。」
「わかりました。明日は頑張ります!」
「うん…。」
「じゃ〜失礼します。」
私は、一旦自宅に戻り色々と準備して飲み会の会場へ向かった。
「お疲れ様です!」
編集長「お!チョコ〜久しぶりだな。紹介するよ!お前の代わりに入った三木くん!」
「はじめまして。三木です。」
<すごい!爽やか過ぎてキラキラが見える。眩しい!>
「はじめまして…三浦千代子です。」
歓迎会というのもあって、その場での仕事の話は一切しなかった。編集長にも先生と上手くやってる旨を話して何事もなく終わった。
「あの…。」
「はい?」
このあと…時間ありますか?」
「うん…。」
「引き継ぎの事、全然話せなかったんで…。」
「あ!そうだね。うん!いいよ。」
私は三木くんと2人で二次会と言う名の引き継ぎをする為に会社へ戻った。途中コンビニでお酒を買うのも忘れずに…。
「チョコさんエレベーター乗らないんですか?」
「うん。運動のために階段使ってる。」
「7階まで?」
「うん。三木くんはエレベーターで来て。」
「いや、俺も階段で上がります。」
「んじゃ競争ね!」
「良いっすよ!」
「ヨーイドン!」
2人で一気に7階まで駆け上がった。
「はぁはぁはぁ…チョコさん…凄い…。」
「毎日やってたからね。では、二次会始めますか?笑」
「そうっすね!」
2人で乾杯して資料を出してPCを立ち上げ、頭を寄せ合って引き継ぎを開始した。
「チョコさん。」
「ん?」
「この先生の中で、この人は気をつけて!って先生いますか?」
「ううん。いない。皆んな優しくて気さくな先生ばかり。」
「わかりました。」
『あれ?チョコさん?寝てる?』
「チョコさん?」
「………。」
[マジか…ここで寝られても…まいったな…。]
「チョコさん!帰りますよ!」
「うう~ん。」
[色気無さそうであるんだよな。そんな無防備だと襲っちゃうよ?]
「起きて!帰りますよ!」
[とりあえず、今日のところはタクシーで家まで送るか。]
「チョコさん自宅教えて。」
「うん…。」
タクシーが止まった…場所とは…
[マジ?ここが自宅?]
「チョコさん降りますよ。」
ピンポーン
「はい…。」
「あ…あの…十和田社の三木と申します。」
「なに?」
「三浦さん寝てしまって…自宅聞いたらココを…。」
「は?マジで?」
「はい…。」
玄関の扉が開くと中から物凄くカッコイイ人が出て来た。
[なんだ?このオーラ…。]
「たく…ほら…起きろ!」
「う~ん。無理です…。」
イケメンの彼はチョコさんを軽々と抱き上げた。
「送ってくれてありがと。」
「あ…はい…じゃ、失礼します。」
俺は玄関の扉を閉めた。
[あんなイケメンな彼がいるなんて…俺じゃ無理だな…。]
《…何でうちに帰って来るんだよ。たく…とりあえずベッドに運ぶか…。》
「おーちゃん…。」
《ん?なに?寝言?》
ベッドに寝かせて書斎に戻ろうとしたら…腕を掴まれた。
「行かないで…。」
《は?寝ぼけてんの?》
「寒い…。」
《風邪でもひいたか?》
布団に入るとホントに仔犬のように俺の胸にスッと寄って来た。首の下に腕を通すと、すっぽり腕の中に収まって顔を左胸に乗せ腕を体に絡ませてきた。
《はぁ〜ほんと仔犬だな。》
そっと抱きしめてみた。柔らかい髪が鼻先をくすぐり柔らかい体が俺の体を吸収する。
《抱き心地最高…って…俺…どうした?》
「寒くないか?」
「ん…。」
《なんだ?この感じ?久々にムラムラしてきた。寝てるこいつを襲うほど溜まってんのか?…ダメだ!考えるな!…でも抱きしめるくらい…良いかな…?》
夢を見た。柔らかくて温かい毛布に包まれて…気持ち良かった…。
次の日、目が覚めると先生に抱きしめられていた。凄く心地よくて、ドキドキもした。
<先生は、どんなつもりで私と一緒に寝たんだろう…。>
〜数日後〜
「あーーーーー‼︎」
先生が、また叫んでる。
<最近の先生はイライラしている。〆切に追われているからなのか?私が三木くんとの引き継ぎで留守がちだからか?後者だったら嬉しいけど、私みたいな女に興味無いって言ってたし、後者は無いな。>
《あーーーーもう!なんでこうも毎日毎日引き継ぐことがあるんだ?おかしいだろ?俺のアシスタントだよな?岩田ってヤツのアシスタントじゃねーよな?なんかイライラする。そろそろ俺のもんだってこと教えた方が良いか?》
コンコン
「はい。」
「先生?」
「あ?」
「あの、今日も…。」
「引き継ぎ?」
「はい…。」
「ふーん。良いけど。」
「けど?」
「その前に協力して。」
「何をしたら良いですか?」
「その箱の中身出して。」
「はい。」
この前、配送業者から受け取った箱を開けた。
「な、何ですか?これ?」
「ローター。」
「へ?ローター?」
「うん。」
「あの…。」
「今回は、それを使うから。」
「私、使ったことないです。」
「大丈夫だよ。お前が使うんじゃなくて、使われる方だから。」
「ん?どういうことですか?」
「ある日、いつも覗く男を女は家に入れて男にそれを渡す。男は、それを使って女の体を弄ぶ。」
「え?そんな…。」
<この場合の男って。先生なんだよね?どうしよう。私、先生に弄ばれるの?下腹部がキュンとして疼いた。>
《どうする?ちよこちゃん?断って三木のところに行く?それとも、俺にやられちゃう?》
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