エピソード4

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エピソード4

「シャワー浴びるか?」 「先生。もう動けません。」 「仕方ねーな。待ってろ。」 先生は下着を履いて、居なくなったかと思ったら、大きなタオルケットを持って戻ってきて、私にかけてくれた。私は、それにくるまって携帯をポチポチ、三木くんに行けないとメールした。 「シャワー行くぞ。」 「きゃっ。」 私はタオルケットごと抱き上げられ、浴室へ連れて行かれた。 「立てるか?」 「はい。」 タオルケットを剥ぎ取ると、また抱き上げられ、今度は湯船へ。 「あったかい。」 「頭だけ浴槽の外に出せ。」 言われた通りに浴槽の淵に体を寄せて、頭を出すと、シャカシャカと手際よく頭を洗ってくれた。目の前には、さっきまでいきり勃っていた先生の肉棒が、今はひと仕事終えたようにグッタリしてて、ぷらぷらと動いている。 「ククククク(笑)」 「なに笑ってんだよ?」 「だって、先生のがグッタリしてて(笑)」 「また元気になったら、やらしてくれんの?」 「そ、そ、それは…。」 「どんだけ焦ってんだよ(笑)。そんなに直ぐに復活しねーわ(笑)。」 「痛。目に泡が入りました。」 シャワーでシャンプーを洗い流して、目元も指で優しく拭ってくれた。トリートメントもしっかりしてくれて、先生も湯船に入ってきた。先生と同じ匂いに包まれてる。そう感じるだけで幸せな気分になった。 《さてと。柔らかいちよこちゃんを抱きながら本題に入るかな。》 「今日、三木ってヤツのとこ行くんだろ?」 「行かないです。」 《よし!心の中で小さくガッツポーズ!》 「そか。今後、メールで終わる内容ならメールで終わらせろ。担当だった先生のとこへ挨拶に行くのは仕方ないけど。」 「先生?」 「ん?」 「先生が行くなって言えば、私は何処にも行きません。」 「んじゃ、行くな。」 「はい。」 お風呂から出ると、フラフラな私の体を丁寧に拭いてくれて、ぶかぶかの先生のシャツを着せられた。 「あの、先生?」 「あ?」 「下は?」 「無いよ。シャツだけで良いじゃん。」 「なんか、スースーします。」 「下着の替えは?」 「持ってきてます。」 「用意がいいな(笑)。」 《なーんだ。ノーパンで過ごさせようと思ったのに。》 「いつでも、ご協力できるようにしてますから。」 《そういうことか。》 「はい。ズボン。」 「ありがとうございます。」 この日から。私は先生と毎日を過ごすことになった。 毎日骨抜きにされることは無いが、先生が深夜仕事をしていて、私が先に寝ても、朝起きると、私に腕枕をして隣で寝ている先生がいる。薄っすらと髭が伸びていて、私は先生を起こさないようにソッと布団から出て、コーヒーを淹れ、朝食を作る。 「おはよ。」 《柔らかい腰、ふわふわした体、甘い香り。俺の五感が朝からフル稼働してチョコを感じる。》 「おはようございます。味噌汁を味見してください。」 「うん。」 「どうですか?」 「美味い。」 「良かった。」 「お前は?」 「何がですか?」 「ん?お前の味見。」 そう言って、肩に乗せていた顔の向きを変え、首筋を先生の唇が這い、耳を甘噛みされた。 「ん…あ…髭が当たってくすぐったいです。」 「体がビクビクしてるけど、感じてる?」 「んん。ダメです。」 《ヤバイ…チョコのことを構いたくなった。》 「今日の夜、ホテル行こっか?」 「え?」 「たまには違う場所で。」 「騙されませんよ!笑。明日のパーティの前泊ですよね?」 「あは(笑)。バレたか。」 「荷物は、後で取りに来るそうなので準備して玄関に置いておいてください。」 「うん。お前も一緒に行くよな?」 「私もですか?着て行く服が無いです。」 「良いよ。買ってやる。」 「パーティとか慣れて無いですし。」 「お前は、会場で俺だけを見てたら良いから。」 「わかりました。」 「んじゃ、飯にするか?」 「はい。」 私たちは、朝食をとり、荷物を業者に預け、ホテルへ向かった。 「素敵なホテルですね。」 「凄いよな。」 「うん。豪華です。」 駐車場に車を停めて、ホテルの中へ。 「どこ行くの?」 「え?フロントじゃないんですか?」 「直接部屋に行って大丈夫だから。」 「そうなんですか?」 「うん。ほら、行くぞ。」 「はい…。」 先生がエレベーターのボタンを押した。 「あの。私は階段で…。」 「は?何言ってんの?最上階だぞ。」 「へ?」 <最上階まで階段は無理だよね?> 一気に体が硬直する。エレベーターは苦手。でも、先生に言えない。 「どうした?大丈夫か?」 「だ、大丈夫です。」 《大丈夫じゃなさげだけど?閉所恐怖症とか?》 「顔色が悪いぞ。」 呼吸を整えているうちにエレベーターが到着した。深呼吸をして恐る恐る中へ入った。先生が最上階のボタンを押す。 「はぁ、はぁ、はぁ〜。」 「どうした?」 だめ。息が出来ない。 「うわっ。大丈夫か?おい。」 チョコは、呼吸を荒くし、意識を失くして倒れた。 目が覚めるとベッドの上だった。嗚呼、私、意識を失くしたんだ。 <あれ?先生は?> 「先生?」 「ここに居る。」 すぐ近くのソファに座っている先生が見えた。 「大丈夫か?」 「はい。すみません。」 「もしかして、閉所恐怖症とか?」 「はい。小さき頃のトラウマです。」 「そうなんだ。」 「小さい頃、隠れんぼをしてて、私捨てられてた冷蔵庫の中に隠れたんです。昔の冷蔵庫って中から開かないって知ってますか?」 「あ〜なんか聞いたことある。」 「それを知らなくて、泣いても叫んでも見つけてもらえなくて。」 「ひどい鬼だな。」 「鬼だった子は、私にかくれんぼしようって言って、私が隠れたのを見届けて、その場から居なくなったんです。」 「は?マジで?」 「その日、鬼だった子は引っ越して行く日で、私にサヨナラを言いたくなくて。私が泣くことがわかっていたから。鬼の優しさだったのに、私が隠れた場所が悪かったんです。」 《マジかよ。こいつの名前なんだっけ?》俺の心がざわついた。 「んで。誰が見つけてくれたの?」 「ごみ収集車のおじさんが中を確認したら、私が寝ていたらしくて、直ぐに警察に届けられて…。数時間しか入っていなかったのに、それからは狭い所や暗い所が苦手になってしまって。」 「そか。それから鬼とは?」 「会えないままです。今、どこで何をしているのかもわかりません。イケメンだったから、きっと今もイケメンなんだろうなぁとか考えちゃいます(笑)。」 「そいつの名前をSNSとかで検索してみたら?」 「名前…あだ名しか覚えてなくて。おーちゃんって呼んでたんですが。それだけじゃ探せません。」 《嘘だろ?》さっきまでのざわつきが確信に変わった。 「そっか…。」 「というわけで、私は部屋で待ってます。」 《俺が、お前のトラウマを作った張本人。なんて言ったら、どんな顔する?俺のこと嫌いになるかもしれないな》 「手、貸してみ。」 「ん?手ですか?」 「手を握っててやる。絶対に離すな。苦しくなったら、しっかり握りしめろ。俺が傍にいる。」 涙が溢れた。だって、おーちゃんからいつも言われていた言葉だったから。先生とオーちゃんを一緒にしちゃいけないことわかってるけど。重ねてしまった。 「先生。ありがとうございます。」 「よし!じゃ〜ドレスを買いに行こう!」 「はい。」 私は支度をして、先生の手を握り、再びエレベーターの前に立った…ぎゅっと先生の手を握り…深呼吸した。 《だめか?呼吸が荒くなってきたな…。》 急に抱きしめられた。 「大丈夫…俺がついてる…。」 先生の腕の中で頷くのが精一杯だった。なんとか意識を保ったまま目的の階まで行けた。 店員「いらっしゃいませ。」 直ぐにVIPルームへ案内されソファに腰掛けた。ドレスは既に準備されていた。 「俺が呼ぶまで誰も入れないで。」 店員「かしこまりました。」 スタッフの人は出て行った。 「大丈夫か?」 「はい…。」 「水飲む?」 「ありがとうございます。」 「落ち着いたら好きなドレス着ようか?」 「はい…。」 少しして私はドレスの前に立った。どれも可愛くて素敵なドレスばっかり。とりあえず気になるのを片っ端しから着てみた。 「あの…先生…?」 「ん?」 「どれも露出が…多くて…。」 「そ?これ着てみて。」 「そ…それですか?」 それは真っ赤なドレスで背中全開で首元をリボンで留めるタイプの超露出。 「だめか?」 「いやです!無理です!」 「そか…んじゃこっち。」 今度は黒。背中も前もちゃんと隠れてる。ただ肩が出る。足も出る。でも、先生の目が着ろって言ってる。 「どう〜ですか?」 「うん。似合ってる。お前、脚綺麗だし、何気に俺、肩のポコって出てる骨好きなんだよね。」 そう言いながら、先生は肩を指でなぞった。私の体は直ぐに反応して下腹部がキュンっとなった。 「どうした?」 「なんでも…ないです。」 「鏡見て。」 大きな鏡に映る先生と私。後ろからバックハグをされた。 「すごく可愛い。」 ドキドキし始めた。私の胸の前で組まれた先生の腕が胸に当たってる。 《ちょっとだけ…。》 また構いたくなった。 肩にキスをされ、体がピクッと反応してしまった。 《何度やっても初めてのような反応が堪らない。スカート握りしめてるし、そういうの見ると益々構いたくなる。》 「感じた?」 「はい…。」 《ん〜素直!》 「部屋に戻って続きやる?それとも此処でする?」 「へ…部屋で。」 「笑。わかった。部屋に戻ろう。」 「はい…。」 ドレスとサンダル、バッグを購入して、再びエレベーターへ。先生に密着できると思ったら、少し気持ちが楽になった。 「そんなに密着されたらキスしたくなるんだけど。」 チョコは黙ったまま俯く。 「エレベーターが止まるまでキスしようか?」 「はい…。」 ちゅ…ちゅぱ…ちゅる…。 何度も唇を優しく吸われ、少し隙間ができると、そこから舌が入ってくる。先生と何度キスしても気持ちよさは変わらない。 〈もっと沢山してほしい。〉 《そんなに気持ち良さ気な顔されたら、もっとその顔見たくなるじゃん。お前が気持ち良くなるなら何でもしてやる。》 「はぁ…はぁ…はぁ。」 ちゅる…ちゅ…ちゅる…。 「んん…はぁ…ん…。」 どんどん激しさを増すキスにクラクラしていた。先生の柔らかい舌が、私の口の中を動き回り、唾液を飲み込むのに必死で、なされるがまま。 ちゅ… 「はぁ…はぁ…はぁ。あ、先生。だめ。」 「ここ、触られたいんじゃないの?」 スカートの中に手を入れてきたので、その手を制止した。 「気持ち良くなりたい?」 俯く私の顔をしたから覗き込んで聞いてきた。 「はい…。」 「なら。手ぇどかせ。」 この命令口調がたまらなく好き。無条件で従いたくなる。先生の手を抑えていた手の力を緩めると先生の手は直ぐに下着の中へ。溝を何度も指で優しくなぞられ、先生にしがみ付いて鳴いた。 「あ…あ…あん…ん…んん…だめ…あん。」 ポーン 気づいたら最上階。あんなに怖かったエレベーターなのに先生となら平気。 「あーあ。着いちゃった。これからだったのに。」 「先生?」 「ん?」 「部屋で…。」 「部屋で?」 「続きを…。」 「続きを?」 「してください…。」 先生の口角が上がった。 「じゃ〜行こうか?」 「はい…。」 先生が差し出してくれた手を握り、エレベーターを出た。私の秘部はヌルヌルし、さっきまでの先生の指の感触を求めている。
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