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エピソード7
ただ先生に会いたくて必死に階段を上った。途中ヒールを脱ぎ裸足になった。最上階に着いた頃には足がつりそうで膝がガクガクして…立ち止まったら2度と次の一歩が出ない気がした。
「はぁはぁはぁ…。」
<え?>
部屋のドアが開いていた。直ぐに部屋に入り自分の目を疑った。
清掃員が掃除機かけてる。
「あ…あの!!」
「はい?」
「ここに泊まってた人は……?」
「今朝早くにチェックアウトされてますよ。」
<う…うそ…でしょ?あ!私の荷物…。>
「あの!荷物が残ってませんでしたか?」
「さぁ~。ここにはありませんでしたよ。フロントで確認されてはどうですか?」
「はい…。ありがとう…ございました。」
今、自分に起きている状況を頭の中で必死に整理した。
<先生は?…チェックアウト…。私を置いて…。当たり前か…。何の連絡も無しに一晩帰って来なかったんだもんね…。嫌われた…。嫌われたんだ…。>
フロントへ行くための階段を下りながら…次から次へと涙が堕ちてきた。
<嫌われた…。>
先生に一言謝りたくて携帯を出して電源を入れ、電話した…。
何度も何度も…。
でも先生の電話に電源が入る事はなかった…。
「先生…ごめんなさい。」
おかけになった~しか聞こえてこない電話に向かって…呟いた…。
<取り返しのつかないことをしてしまった。>
もう何も見えなくなって、フロントにも寄らず、タクシーを拾った。
一人になりたくなくて実家に向かった…。
何をする気力も湧かず…気づけば…あの日から3日が経っていた…。
コンコン
「チョコ?お母さんだけど…。」
「いいよ。」
「今、話せる?」
「うん…。」
「なんかあった?」
「うん…。」
涙が込み上げてきた。なにかあったってもんじゃない…。
「どうした?チョコがこんなに落ち込むなんて、おーちゃんが引っ越した時以来じゃない?」
お母さんは、相変わらず笑顔で話す…。
「おかあさん…。」
「ん?」
「おーちゃんってどんな子だった?」
「どうしたの?急に。」
「知りたいの…。」
「うーん…凄くチョコのことを大事にしてくれてるのがわかる感じだったよ。」
「アルバム…見たい。」
「ちょっと待ってて…。」
お母さんはアルバムを持って戻ってきた。
「はい、これ。」
「ありがと…。」
ページをめくると…小さい私がおーちゃんと手を繋いで笑顔で写ってる写真が何枚も何枚も…涙がほろほろと溢れ落ちた…。
<どうして気づかなかったんだろ…。笑った時のエクボ…同じトコにあるじゃん。>
二人で冷えピタをオデコに付けてる写真もあった。私は、お母さんに先生との出会いと…3日前に起きたことと…今は電話にも出てくれないことを話した。
「その先生が、おーちゃんだと?」
「うん…そんな気がする。」
「確かめたの?」
「ううん…。」
「電話に出てくれないなら会いに行けば良いじゃないの。」
「………。」
「また、そうやって…。おーちゃんを引きずりながら生きてくの?」
「………だって…。」
「一晩帰らなかったあんたに何があったか?知らないけど…先生がおーちゃんなら、あんたのこと嫌いになって部屋を出たんじゃないと思うよ…。」
「何で…そんなこと言えるの?」
「小さい頃の2人しか知らないから、何とも言えないけどさ…。あんた達は、お互いが嫌がることや傷つくことは絶対にしなかったの。引っ越す時に、あんたが隠れてる間に居なくなったのもあんたが悲しむからだと思ったからだし。結果的に大変なことになったけど…。」
「その話…先生にもした…。」
「お母さんが思うに…。」
「うん…。」
「お母さんなら…そんな辛い思いをさせてしまった自分を責めるし、自分がおーちゃんだと言えなくなる。」
「なんで?」
「だって、そんなトラウマまで作ったのに恨んでると思うじゃん?」
「恨んでなんかないよ…。」
「そんなの確認された?」
「ううん…。」
「だよね。応えを聞くのが怖くて聞けないんじゃないのかな?」
「私…どうしたらイイ?」
「どうしたいの?」
「先生に会いたい…。」
「なら…会いに行けば?」
「でも…。」
「簡単なことでしょ?」
「会ってくれないかも…。」
「そしたら、電話しておいで。迎えに行ってあげるから。今日はチョコの好きなハンバーグだよ。モリモリ食べて元気に会いに行っておいで!」
「うん…。」
「先にリビング行ってるからね。」
「わかった…。」
お母さんが部屋から出て行って自分と向き合った。そして…。
「お母さん!私…先生のところに帰る。」
「わかった!ハンバーグをタッパーに詰めるから待ってて…お父さん!」
「ん?どうした?」
「今すぐ車の準備して!」
「なんで?」
「いいから!今頑張らないと一生チョコに恨まれるよ!」
「そうか!わかった!車の準備してくる!」
「チョコ!これ先生と一緒に食べなさい。」
「お母さん…お父さん…ありがとう。」
お母さんにお礼を言って、お父さんの運転する車に乗って先生のところへ向かった。
先生の家の前で車を降りて、直ぐにインターホンを押したが、何も音が聞こえない。庭に回って部屋の様子をうかがうも電気も点いていないし、カーテンも閉まっている。
「留守かな…?」
鍵を開けて玄関の扉を開けた。
「ううっっくさ!」
色んな匂いが混ざってる。リビングに入ると…暗闇…。
<何も見えない。>
壁のスイッチを押すが電気が点かない。足に当たる瓶や柔らかい布を避けながらブレーカーをONにした…。
『何これ…?」
電気が点いてびっくりした。部屋中に転がるお酒の瓶、服も脱ぎ捨ててあった。
<先生はどこ?>
ソファで寝ている先生を発見。近づいて見ると、いつからこの状態なのか?が一目瞭然。パーティの時着ていたスーツのままで髪も整髪料が付いたまま髭は伸び放題…。
「先生?」
「んん~ちー?」
「ただいま。シャワー浴びましょう?洗ってあげますよ…。」
「うん…。」
《俺の目の前にいるのは…ちー?…夢?>
重い体をソファから起こした。部屋を片付けているちーが見える。
《帰って来てくれたのか?…夢なのか?…夢なら覚めないで欲しい…。》
「先生、立てますか?」
「うん…。」
「先に入っててください。私も行きますから…。」
「うん…。」
バスルームに入る前に洗面台に映る自分を見た。
《きたね~顔だな…。》
とりあえず歯を磨こう。歯を磨いていると、ちーが入って来た。
「先生、脱がしますよ?」
「うん。」
口をゆすいでいる間に、ちーはYシャツのボタンを外す。Yシャツを脱がしてズボンのベルトに手をかけてきた。ちーになされるがまま全部脱がされた。
「お前も脱ぐ?」
「はい…。」
「脱がそうか?」
「大丈夫です。自分で脱ぎます。先生は先に入っててください。」
とりあえず先に入りシャワーを浴びていると…ちーが入ってきた。
《やっぱり夢なのか?夢じゃないのか?》
もうどちらでも良かった。ちーを感じたかった。俺は引き寄せ唇を重ねようとした。
「待って。」
「なに?」
「あ、あの…身体冷えるから洗います。」
先生の身体に触れた手を握られた。
「お前が俺の身体に触れたら、俺もお前の身体に触れて良いんだよな?」
「………。」
《また下向く。あの夜に何があったんだよ?言わなきゃわかってやれねーだろ。》
<涙が出そう。話す前に泣くのはズルイ。だから泣いたらダメ。先生は初めて会った日に「嘘をつくのも嫌いだけど嘘をつかれるのはもっと嫌い」って言った。全部話そう。それで嫌われても仕方がない。>
「全部話します。だから…。」
「だから?」
「途中で私が泣いても、最後まで聞いてください。」
「うん。わかった。」
私は、あの夜の三木くんとのことを途中泣きながらも全て話した。先生は約束通り、ずっと黙って最後まで聞いてくれた。
「それで全部?」
「はい…。」
「だから、俺に触れられるのを嫌がったの?」
「嫌がったんじゃありません。」
「じゃ〜なに?」
<不機嫌になってる…どうしよう。>
「ごめんなさい。」
《三木の野郎。エレベーターの中で会った時からおかしいと思ってたんだよな。あーやっぱり側に居なかった俺が悪い。ちーに嫌な思いさせた。それなのに…謝るなよ。》
「謝るな。」
「でも…。」
「お前、悪くないから。」
「嫌いになりませんか?」
「は?何言ってんの?」
「え?」
「嫌いになる理由がないだろ?」
「先生…。」
「俺の方が側に居てやれなかったから悪いよ。お前悪くない。それに…本当のことを話さなかったのは俺の方だし…。」
「おーちゃんだってことですか?」
「うん…。」
「私、先生が好きです。だから、先生がおーちゃんでもおーちゃんじゃなくても関係ないんです。」
「マジで?」
「はい。」
先生に抱きしめられた。お互い身体が冷えているので、触れ合った場所から温もりが広がっていく。
「三木、避妊してた?」
「え?…あ、はい。」
「そか。じゃあ子供ができる心配はないな。」
「はい…。」
「俺のこと見て。」
顔を上げると、先生の顔が近づいて…。
<唇が重なる…。>
そう思った瞬間、止まった。
「今から上書きするけど良いよな?」
「……はい。」
「それから、三木ができなかったことをする。」
「はい?何ですか?」
「それは…内緒…笑。」
先生はエクボを出して、私の唇を奪った。すごくホッとして、冷えた頬に熱い雫が流れていく。その雫を先生は大きな手で優しく拭ってくれながら、長い舌で私の口の中を弄る。
<気持ちいい。>
互いに求め合い、どんどん身体の内側から熱くなっていった。
《もう絶対に離さない。泣いたかも、笑った顔も、ちょっと不機嫌な顔も顔も、イク時の顔も…全部好き。愛してる。》
ちゅる…ちゅる…ちゅっ
「んん…あ…あん。」
胸を両手で揉まれ、先端を咥えられると、その柔らかい舌の感触と指で弄られる感触が、私のことをどんどん熱くする。
「んん…あ…あ…。」
《相変わらず感じやすいな。》
脚の間に手が…。
「ん…ああ…。」
「感じすぎ…笑。」
「だって…。」
「だって?」
「気持ちいいから。」
「じゃあ、もっと気持ちよくなろっか?」
「んん…や…ああ…先生。」
私を立たせたまま、先生は淫部を舐め始めた。割れ目に舌を這わせる。あまりの気持ちよさに身体の奥がゾクゾクするほど感じ、膝が砕けそうになるのをシャワーポールを握って耐えた。
「あ…んふ…あ…や…あん。」
先生は蕾を舌で執拗に舐め回す。
「先生…もう…だめ…あ…あ…。」
必死にポールを握りしめた。腰からガクガクと勝手に波打ち、昇った。その直後に先生は膣内に指を入れクチュクチュとかき回し、立ち上がって私の唇に吸い付く。浴室に膣内を掻き回す音と何度も顔の向きを変えては吸い付く音がやらしく響く。
「んん!んふ…んふ。」
先生の指が私の中の奥にある一番感じる場所の壁を指先で刺激する。私はその刺激している腕を握り、熱い愛液を垂らしながら、再びイかされた。
「はぁはぁ。」
「後ろ向いて。」
後ろを向くと直ぐに先生の肉棒が入ってきた。私の膣は勝手に痙攣し、まるで先生の肉棒を食べているかのよう。
《んあ。気持ちいい。締まる。しかも痙攣してるし…たまんね〜な。》
「あ…あ…あん…あ…。」
先生の肉棒は、ゆっくりと膣内のヒダを絡めながえら出入りする。さらに後ろから胸を強めに鷲掴みされ、またイキそうになる。
「せ…せん…せ…イく…。」
全身に力が入ると、直ぐに上り詰めた。
《やべ…締まって…絡む…あぁ、もう無理。》
「俺もイく…。」
ピストンの動きが激しくなり、腰を打ちつける音と私の声が響く。
「あ…あ…あん…あん…あん…ぁあ!!」
「はぁはぁはぁはぁ…。」
私の中で波打つ肉棒。後ろから先生に抱きしめられた。耳を舐められ、ビクビクする身体と膣内。ふと我に返った。
「先生?」
「ん?」
「中に出しました?」
「うん。」
「うん。。じゃないですよ〜。」
「三木ができなかった中出し…笑。」
先生のエクボが見えた。
「妊娠したらどうするんですか?」
「産めばいいじゃん。責任とってやるよ。」
先生の言葉が嬉しかった。ずっと愛してもらえる…そう思った。
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