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「でも、やっぱり今のままでもいいかも」
「は?どういう意味だよ」
「どんな裕樹も好きっていうこと」
「……」
なんかこいつ、こんなキャラだったけ?抜けてはいたけど、もっとクールな感じだった気がするんだけど。
「でも、元に戻れたら、その時はちゃんと約束通り、返事聞かせて欲しい」
信二は少し照れくさそうに言った。
「わかった」
俺は短く答える。
「ありがとう」
信二は微笑んで、ぎゅっと手を繋いできた。
「裕樹の手、小さいね」
「秒で約束破るんじゃないっ!」
「でも、このサイズだとハグしやすい」
手を繋いだまま、ぎゅーっと抱きしめられる。
「話を聞けっ!あと、離せ!」
「ねぇ、裕樹。キスしていい?」
「お前、絶対反省してないだろ!離れろってば〜!!」
俺の叫びは届かず、結局このあとキスもされたし、恋人繋ぎで家まで行かされた。
…けど、このことは誰にも内緒だ。
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