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……よし、落ち着いたぞ。
じゃあ次は原因を考えよう。
……思いあたる節はひとつしかない。
「父さんっ!!俺に何かしただろ!?」
怒鳴りながら、父の部屋の扉を開けた。そしてそのまま勢いよく中に入る。
するとそこには、いつも通りパソコンの前でキーボードを打つ父さんの後ろ姿が見えた。
「おー祐樹、起きたのか。今日は早いじゃないか。」
振り向きもせずに言う父さん。
「そんなことはどうでもいいんだよ!それより俺が子供になったことについて説明してくれ!」
「ああそれか。昨日の晩飯に酔った勢いで入れた薬の効果だよ」
「やっぱりか!!」
予想通りの答えについ叫んでしまった。父は薬品を作る仕事をしていて、その中にはヤバい薬も結構多いのだ。
「ちょっと前に頼まれていた新薬が完成したんだよ。…思った以上に効果が出てしまったみたいだけど」
「そんなのいいから!早く元に戻せよ!」
「実は解毒剤は、まだ試作段階だから完成していないんだ。しばらくこのまま生活してくれないか?」
何を言っているんだこいつは。冗談じゃない。
「それについでに副作用とかその他もろもろのデータ取れそうだしな」
「そんなだから母さんに捨てられるんだよ!!」
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