オオカミさんへの願い事

　汝　満月ノ夜

両手をアワセ　目をツムリ　三回　トナエヨ

オオカミさん　オオカミさん
おネガイ事を　叶えてクダサイ

イチドだけ　聞キ入レよう

ソノ代償ハ

「...いちどだけ、ききいれよう。その、だい...この漢字、読めないや」

しかもそのページの最後の文字はかすれていて、よーく目を凝らしてもなんと書いてあるのか全く分からない。

「でもこれって、満月の日に手を合わせて3回お願い事を言えば叶うってことだよね！？」

その事実を知った僕はとてもワクワクとした気持ちになった。
お願い事が叶うんだ...！
一つでいい。たった一つだけでいいから、どうしても叶えたい願いが、僕にはあるんだ。