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美少女を美少女たらしめるもの
思えばすっからかんな13年間だった。
そもそも顔が良くない。ほら、顔って大事じゃん?顔が良いだけで人生何とかなるけど、そこからあたしは詰んでるから!鼻低すぎてまじ萎えるし、中2になってニキビ増えたし、痩せたいけどなかなか痩せないしさ。
勉強はやっぱり頭いい人には勝てない。地頭が良くないから、勉強しても駄目なんだって。頑張ればなるとかなるってゆーけど、それは頭いい人限定なんだって。そうじゃない人にその言葉は酷よ?
あと運動。これこそ頑張るとかそーゆーの全く関係ないよね。持って生まれた運動神経次第でしょ。
こんなあたしだけど、まあそれなりに友だちと楽しく過ごしてたわけ。
「あの子カワイイ〜、うらやまし〜」
「やっぱ頭いい人は違うわ〜」
「運動キライまじ無理」
とか言いながら。
で、中2なら恋くらいするわけじゃん?あたしもクラスのイケメン、宗くんのこと好きだったの。でも普段全く関わり無くて泣ける。
そうしてるうちに、宗くんがクラスで一番の美少女の凛々花-Ririka-ちゃんと付き合ってるって噂流れてきて、はぁもー、やだ、みたいな。
やっぱかわいい子ズルいわ、だって凛々花ちゃん超モテるもん。しかも頭良いし、運動神経良いし。なんでそんな完璧なの?ズルくない?あたしに一つ分けてって感じ。もともと持ってるものが違いすぎる。
そんな感じで失恋のことあれこれ考えてたら、信号が赤になってるのに気が付かなくって。
右折で曲がってきたトラックに跳ねられて、痛いとかそんなの思う時間さえなかった。
強烈な衝撃が体に叩き込まれて、それだけ。
何かを悔やむとか、痛みに苦しむとか、そーゆ余裕一切なしの即死。トラックどんな勢いで突っ込んできたわけ?ありえなくない?
そこで終了のはずだったあたしを拾い上げたのは、
『よう!俺は天空神ウラノス!
君にもう一回チャンスをあげよう!』
あたしが好きだった宗くんと同じ顔をした、神を名乗る男だった。
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