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「あなたにだけ、私の秘密を教えてあげる」
小さなバスケットの中ですやすやと眠る女の子に向かって、円さんはそっとささやきました。女の子はあどけない顔で幸せそうにむにゃむにゃと寝言を言っています。
「私ね、特別な『キラキラ』が見えるの。だからきっとあなたの探しものを見つけてあげられると思うわ。だから、大丈夫。心配しないで」
円さんは指切り代わりに女の子の小さな手をそっとつつくと、部屋の電気を消してベッドに潜り込みました。
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