鬼の子ども

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そんな毎日が続いて、学校へも行かなくなったある日。 家にあの先生がやって来た。 家庭訪問じゃないぜ? あの人、家に突撃してきた。当時の担任だったあの先生。何にも言わないでさ、俺を家から引っ張り出したんだ。 父さんは何かうるさく言ってたかもしれない。それよりもさ、俺には先生が父さんにぼそっと言ったことの方が衝撃だったよ。 「この余所者が」 子どもの俺には意味が解らなかったけど、今なら解る。俺たちには解るだろ? 先生、マジギレしてたんだって。だって、あの人がこんなこと言うはずないじゃん。
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