遅刻します

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遅刻します

今日、道の真ん中で猫が落ちていた。赤く潰された腹からは、何かが出ていた。 昨日、道の隅でカエルが落ちていた。ぺったんこになった体はかぴかぴに乾いていた。 気づくのは明日になるのか。 気づかれるのはそれより先になるのか。 それとも、誰にも気づかれずにいつの間にか消えていなくなってしまうのか。 俺は、遅刻常習犯。 いつだって誰かを、何かを待たせて遅れを取る。そんな性分に生まれた遅刻野郎。 最期に一度会おうと、古い友人から手紙が届いた。 これが最期だと、俺は間に合うように張り切った。 待ち合わせの時間は、手紙が届く一年前だった。 俺は遅刻常習犯。 どうしたって、どうやったって遅れてしまう。そんな、奴。 みんな。知ってるだろ? 知ってて、受け入れてくれるから、いつだって俺のこと待っててくれるんだろ? こんな俺でも、みんなは振り返って見てくれるんだろ?
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