斎藤上伝記

4/10
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
第三章 「気づいたころには遅かった、なにがなんだか理解できなかった。倒れている父や母の姿、あの勇ましい食人鬼は無残にも見る影もなく横たわっている。これを見て正気になれる人はいるのだろうか、だがそんな狂気の中私は見逃さなかった、あの姿を体を変化させてのうのうと歩き去っていくあの姿を、突然振り返り私の姿を見て意識的な笑みを浮かべたあのものを、物?者?を」 意識が途切れた、その瞬間に私は自分の心の感情を知った。私は憎悪だった 塊だ、それを知ったらもうそこにある肉塊に興味はなくなった、私は肉塊になる前が好きだった。なんでも手に入れる、驚くが怖気たりはしない。探す。さがす。見がす。確認す
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!