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次の日、私はリアに例の件を書いた手紙を和斗に渡してもらおうとした。
朝のSHRを挟んだので、その時間にリアが読んでいたことに気付く。
ま、後で言うつもりだったから気にしないよ。─SHRにこっち向いてたのは気にしかけたけどね?
SHRが終わり、リアはすぐに和斗のもとへ行って渡していた。
その手紙の内容を見たときの和斗は少し赤くなっていて、私の方を何度か向いていた。
それに気付いた私も、少し恥ずかしいけど、目を合わせた。
彼はすぐに目をそらした。まだ顔は赤い。
──好きの気持ちを伝えた私は、和斗の返事をずっと待っていた。
だが数週間経ったが彼は何も言ってくれない。
とにかく、私は放課後に会って直接彼に聞くことにした。
言ったタイミングは、バイバイする直前─。
莉禮:あ…そうだ和斗。
和斗:?
莉禮:えっと…手紙のこと…どう思ってますか?
和斗:え、あ…うん……はい………。
何それ?yesなの?noなの?どっち?
とにかく恥ずかしそう。
だから、はい も いいえも聞けば解るから聞けばいい。
でも、聞けなかった。理由は解らない。
そして、沈黙。
どうしても、喉でつっかえた気がして言葉がでない。
とにかく、門限が近いので、帰ると言った。
その事を、私はとても後悔した。
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