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ボス討伐のドロップ品で1番使いそうにない大根の根袋を売却し、塩を買いに行く。一応ダンジョンで入手できており、ナビゲーターのアイテムボックスにもあるらしいが、いずれ買う日もくるかもくるかもしれない。
妥協できる品質かどうか調べておきたかった。
向かうのは冒険者相手にしている雑貨屋で、なぜか道案内をフライトがしてくれる。Aランク冒険者がなぜそんな事をと思い、冒険者ギルドでこの男を連れて歩け的な話をされていたの思い出す。
要は仕事でついてきているついでに道案内してくれているのだろう。
仕事なら、邪険にしたところでついてくる。一緒にいるなら、友好を得た方がいい。
「ダンジョンや旅の途中で食べられる保存食について教えてもらえるかしら?」
現地の人の意見としてフライトに説明してもらい。ナビゲーターには体調をくずさないかどうかを鑑定してもらう。
塩辛い干し肉は酒飲みたちはつまみにするが、基本はスープに入れて柔らかくして食べるそうだ。辛いので調味料代わりにもなる。
一緒に乾燥野菜や干し芋をいれることもあるし、堅焼きパンを煮込むこともあるそうだ。
食中毒の心配がないものを購入し、ついでにカップやお皿やカトラリーも買った。
『アイテムボックスにもあるよ?』
それに頼るのはどうしようもなくなった時でいい。どうにかできるあ範囲は自分でどうにかしたいし、旅に出るなら手ぶらもおかしい。
カモフラージュ用に背負うタイプ鞄や見せるための武器もいるだろう。
『武器は杖スキルがあるよ。アイテムボックスにもあるけど、自衛用の見せる武器には向いていません』
サイフ用に小袋も買ったが、スリに勝てるとは思えないので、お金は入れない。適当な木片か石ころをいれて、それぽく見せるだけにする。
優秀なスリは、いつスられたのかさえ感じさせない。買い物しようとして、サイフが見当たらなくて気づく感じだ。
数は少ないが、武器も置いてあり、手にとってみる。基本、金属の塊である剣類は重い。そんなものをずっと腰に下げていたいとは思えなかった。
『スキルに魔道具作成があります。見せかけの鞘と柄くらいなら作れるよ』
材料もあるそうなので、そこは頼らせてもらおう。それは〈ホーム〉でやるとして、賢者って職はスキルが多いようだ。
『魔法、錬金術、学者の上位互換だから、スキルは多いよ』
後衛系のオールラウンダーな職なので、勇者や聖女のように特化した上位職業の相手には負ける。器用貧乏な職らしい。
この世界、ステータスは鑑定がないと見れない。異世界人はナビゲーターが教えてくれるが、賢者は魔法系のスキルは攻守治療、生産とだいたいなんでもあるそうだ。
スキルを把握していなくても、あれば使えるそうなので、まず魔法を普通に使えるようになって欲しい。無表情な顔でナビゲーターにお願いされた。
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