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身体の調子が良くない時に無理をしてもいい事はない。本日は70層のフロアボスとダンジョンボスだけを相手にする。
ピークが過ぎるまではその予定だ。
それならと、フライトはネイトを連れて60層から攻略する。
「今後もついてくるなら、レベル上げしておいた方がいい。深い所を潜った方が金にもなる」
奴隷印のあるネイトには拒否権もないし、2人で頑張ってくれ。自衛してもらわないと、珠莉は魔法が使いにくい。
ナビゲーターば上手になっているとほめてくれるが、たぶんナビゲーターは褒めて伸ばすタイプ。
使いこなすにはまだまだ時間がかかりそうだ。
ダンジョンの外で1人待つ間も〈ホーム〉を使っていたら、〈ホーム〉がレベルアップする。最初のレベルアップの時はクローゼットがウォークインクローゼットになった。
おかげで少し部屋が広くなったが、もっと他にレベルアップすべきとこはあったはず。今回はどこだと、部屋を見渡すがわからない。
『カーテン開けてみて』
集合住宅の狭いベランダが増設されていた。あと、窓の外に景色ができている。空と地面だけで、ベランダの向こうにはいけないが、カーテンを開けておけば昼か夜くらいはわかるようになるそうだ。
それから、ベランダにプランターがあり、家庭菜園ができるらしい。踊る野菜ダンジョンでいくつか種を手に入れているが、大根や南瓜はプランターに向いているとは思えない。
物の試しだ。トマトの種を植えてみる。ちなみに、植え方なんてしらない。
適当に種を土の上にばら蒔き、水をかけた。条件が合えばきっと発芽するまでだろう。
それにしても、ダンジョンのドロップ品は不思議だ。同じモンスターから、干物や塩、昆布に切り身が出てくる。
一夜干しのイカをマヨネーズ唐辛子で食べながら、食べ物以外のドロップアイテムを珠莉は整理していた。
枯れ節がドロップした時はどうしようかとおもったが、削るための道具がでてホッとする。でも、そのあとに、削り節が出たので、微妙な気分になった。
まあ、食べ物は使い方がわかるかぎり頑張って使うが、武器は頑張っても使えそうにない。
剣とか槍とか10本も20本もあっても邪魔なだけ。特性とか属性の付与されていないのは2本くらい残して全部売ろう。
ナビゲーターに売る分として別に管理してもらい、仕分けていく。
しかし、なんてタコだけゆでタコなんたろう。生なんて調理できないから、助かるけど二度見してしまった。
昆布は干したのもあれば、おぼろ昆布もあるのに、きのこは干した物は出てこない。
果物類がドロップするのはいいけどあまくないし、砂糖は余裕があるからジャムにする予定だ。錬金術だと、煮詰めなくていいのですぐできるらしいが、保存用の容器がないので作れないままになっている。
お金ができたら、日用品を作るための素材を買い込もう。作るためのスキルはあるし、スキルは使わないとレベルがあがらない。
自給自足するのが1番お金のかからない生き方のはず。老後はどこまて身体が動くかわからないし、年金もない。動ける間に溜め込んで置くべきだ。
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